|    |  柳原の家

柳原の家

代々伝わる酒蔵で生を受けたクライアントは、伝統を重んじながらも挑戦的に酒造りを続けている。
その姿勢をトレースする様に設計してみてはどうか。
解体予定の旧家からもらい受けた障子を使った間仕切は現代の住宅の考えに異を唱えるかのごとく隙間風を通すが、家族の気配を大いに感じることが出来る。
真壁という柱を見せた伝統的な壁の美しさや目隠しの為の木格子は副産物として室内にやわらかな光を取り込む。先人の知恵に包まれる様に安心した心持ちながら学ぶ事の多い設計作業となった。